月に一度のクリスティ

 今月は『三幕の悲劇』(Three Act Tragedy、1935年作品)

 講談社青い鳥文庫版『三幕の悲劇』(花上かつみ訳 2004年8月15日発行 定価¥760)で読んだ。

 毎度同じく今回も話の内容をすっかり忘れていたので楽しめた。

 クリスティには殺人の動機がミスディレクションになっている作品が多い。
 『三幕の悲劇』でも第一の殺人の動機がミスディレクションになっていてそれが「上手いなあ、クリスティ」と思わせてくれる。

 この動機、サイコ・ミステリにも使えることができでも謎解きミステリで終わらせるところがクリスティらしい。

 『ABC殺人事件』もサイコ・ミステリにしようと思えばそうできる作品。
 そのほかにもあるかもしれない。

三幕の悲劇 (講談社青い鳥文庫)

三幕の悲劇 (講談社青い鳥文庫)