ある翻訳家の死


 本日発売のミステリマガジン最新号(2006年11月号)で翻訳家・菊池光が今年6月に亡くなったことを知る。


 菊池光は器用な翻訳家では無かったが、肉体を痛めつける話の訳では冴えに冴えていた。
 ディック・フランシス、ロバート・B・パーカー、ギャビン・ライアル、ジャック・ヒギンズ、などなど。


 ミステリマガジンには翻訳リストが載っていて本の形になっているもの(雑誌は除く)は全部で268冊。
 リストは、単行本、文庫本でダブっているものを含めている、なので正確には数えてないけれど作品数にするとたぶん100強。
 半分以上を読んでいるのがわかり、自分にとって大事な翻訳家が亡くなったんだ、とリストを見て気づく。


 ディック・フランシスが追悼文を寄せている
 「今月に出版するわたしの新作を翻訳してくれるはずの彼がいないことが、残念でならない」