ミステリ

クリスチアナ・ブランド『暗闇の薔薇』

本日の再読本はクリスチアナ・ブランド『暗闇の薔薇』(Christianna Brand「The Rose in Darkness」1979年作品、東京創元社 創元推理文庫、高田恵子訳 1994.7.22発行) ブランド最後の長篇なので他の作品と比べると若干劣り、そのせいだろうかあまり良い評判…

大山誠一郎「アルファベット・パズラーズ」

大山誠一郎「アルファベット・パズラーズ」 東京創元社 2004.10.19発行 定価¥1,500 期待の新人・大山誠一郎の初単行本。 期待を裏切らず切れ味鋭いロジック・ミステリを楽しめるのだが三つ目の話については保留つき。 初めは翻訳者として名前を知った大山誠…

飛鳥部勝則『レオナルドの沈黙』

飛鳥部勝則『レオナルドの沈黙』(東京創元社 2004.8.30発行 定価¥1,600+税)読書中。 降霊会シーンから始まりテレパシーによる遠隔殺人と飛鳥部版『読者よ欺かるるなかれ』か、といった展開をする物語。 いつもの飛鳥部作品と違いとても読みやすい。 いつ…

松本清張『時間の習俗』

松本清張『時間の習俗』(「旅」1961.5〜1962.11連載)を再読中。 第二次大戦後の日本で推理小説ブームを巻き起こした『点と線』のコンビが活躍するアリバイ破りものの佳作である。 謎解きミステリ・ファンから目の敵にされている松本清張だが(そんな気がす…

恩田陸「Q&A」

恩田陸「Q&A」 幻冬舎 2004.6.10発行 定価¥1,700+税 全編会話体の物語。 こちら側から始まり、最初の一つ二つはこちら側で進むのだがだんだんとあちら側にずれていく。 そのずらしかたが絶妙でなんとも怖い。 そこから、あちら側とこちら側の間を揺れな…

ミステリ・マガジン2004年12月号

『ミステリ・マガジン2004年12月号(No.586)』(早川書房)の特集は「女性作家の時代」。 幻の未発表作品とうたってクリスチアナ・ブランドの短篇が載っている。 だが短すぎ。 見開き1ページで終わる掌編。 幻の未発表作品って、えてしてこういう場合が多…

矢作俊彦の新作

矢作俊彦の新作が出た。●矢作俊彦「THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイ」 角川書店 2004.9.11発行 定価¥1,800 久しぶりのハードボイルド作品、二村永爾ものであることがうれしい。 原型は『別冊野生時代 矢作俊彦』(角川書店 1995.1.5発行 1995年当時定…