今月のクリスティ再読。

nobu_magic2005-07-26


 アガサ・クリスティ『象は忘れない』(Agatha Christie 『Elephants can Remember』 1972年作品)(中村能三訳 早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫 1979年1月31日発行)

 年代順でいうとクリスティが書いた最後のポアロもの。
 (『カーテン』は若いときに書いた作品)




 この頃の作品、『復讐の女神』といいこの『象は忘れない』といいどれも名人芸ですねぇ。

 なにやら奇妙な漠然としたことから始まり、ゆっくりと事件が浮かび上がってくるこの形のミステリを書ける人はクリスティしかいないのか。

 横溝正史であればきっと書けたのだろうけれど、『仮面舞踏会』でまた書き出したときは違う方向に行ってしまった。


象は忘れない (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

象は忘れない (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

象は忘れない (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-44)