パケットに焦点を

 東京堂出版http://www.tokyodoshoten.co.jp/)の2005年7月刊行予定のマックス・メイブンMAX MAVEN著『パケット・トリック』(予価¥3,600)は『Focus』のこと。



 マックスおじさんがフィル・ゴールドスタインPhil Goldstein名義で考案したカードトリックの、主にパケット・トリックを集めた、本。
 60の作品が収められている。



 パケットとは、2枚以上10数枚以下の枚数のトランプのかたまりを指す。
 パケット・トリックとは、2枚から10数枚の枚数のトランプで行うカードトリックのこと。
 (例えば、ダイ・ヴァーノンDai Vernonが作った<Twisting the Aces>などがパケット・トリックの代表作と言えるかな)



 マックスおじさんは以前マックス・メイブン名義でメンタル・マジックをフィル・ゴールドスタイン名義でメンタル・マジック以外のクロース・アップ・マジックをと演じ分けていた。
 今後フィル・ゴールドスタインの名前は封印しマックス・メイブンの名前一本でいくらしいとのこと。
 なので、こんどの本もマックス・メイブン名義。



 原著はマジックに関する著作の多いスティーブン・ミンチStephen Minchが起こしたマジック書籍の出版社Hermetic Press(http://www.hermeticpress.com/)から1990年に出版された。



 マジックの説明図を描いているのは世界的マジック・イラストレーターでマジックショップ<マジックランド>(http://www.magicland-jp.com/)のご主人トンさんこと小野坂東さん。



 60作品のうち半分は邦訳がすでにある。
 『トランプの動物園』『トランプの活花』(2冊ともマジックマガジン社から)やマックスおじさんの日本語訳があるレクチャー・ノートなど。
 ただ、どれも手にはいりにくい。



 翻訳はイラストを描いているトンさん。
 今回まとめて1冊になるのはよろこばしい。



 収録されているマジックはどれもすばらしい。
 ああ、でも今も自分が演じているトリックの秘密が広く、と言ってもマジックの本を買う人はそう多くは無いからたぶん思ったほど広くは無いはずだけれど、知れ渡るのはほんの少しだけ残念。



 最後にHermetic Pressのサイトの『Focus』の2000年に再刊したときのコマーシャルから。

 ここ30年、フィル・ゴールドスタインは2000以上もの素晴らしいトリックを創作し続けている。
 それらの作品の中から一番と思えるカードトリックを彼に選んでもらい出来上がったのがこの『Focus』だ。
 シンプルでダイレクト、実用的で魔法にしか見えないカードトリックを60個。
 並み居るカーディシャンたちの眼を欺いたUniversal Cardルーチン<Impressions>も合わせて収録した。

 『Focus』は150ページのハードカバーの本。
 プロフェッショナル仕様のカードマジックで観客はあなたに釘付け!

Focus

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