マジックのテクニックを本だけで学ぶのは難しい


 昨日の<「同じテクニックができるようになる」までがなかなか難しくて>の続き。



 コイン、スポンジボールなどを使ったトリックを行うには必ず習得しなければならないテクニックがある。
 それは、それらの物を手に握って消すテクニック。



 松田道弘『クロースアップ・マジック』(ブッキング 2005年7月20日発行 定価¥2,625)の中で詳しく解説されているのでそのとおりにすればいいだけなのだが本の中で書かれているように「文章で書けばこれだけのことですが、これがなかなか自然にはできません」

 観客の目に映っている動きと、実際にマジシャンが行っている動きが違うからだ。
 マジシャンは<体でウソをつく>ことをしなければならないからだ。



 鏡を見るなどをしてとりあえず練習してみるものの実際どのように見えているのか今ひとつわからず、人に見せ「どう?消えた?」と聞いてみても「それって消えたと言えるのかぁ」だとか「なんか変!手が不自然」と言われてしまう始末。
 本でテクニックを身につけるには、自然に見えるようにはどうすればよいかひたすら試行錯誤をくりかえすしかないのである。


 時間がかかる。


 指先のテクニック(マジック用語ではこれをスライハンドと呼ぶ、slight of handの日本語読み)を習得するには本よりもレクチャーDVDや実際にその道の達人に教えてもらうほうが早い。


 ただし、レクチャーDVDや人に教えてもらえば必ず早く習得できるかというといちがいにそうとも言えない。



 この話次回に続く。



クロースアップ・マジック (fukkan.com)

クロースアップ・マジック (fukkan.com)