Effect is everything

 テレビ朝日11月12日(土)19時〜22時の『超進化!天空の魔術師・HIRO 奇跡の四次元ストリートマジック』は、やりたい放題のマジック番組でとてもおもしろかった。


 この形のマジック番組はアメリカのデビッド・ブレインが始め(最初の頃のアドヴァイザーはポール・ハリスとマイケル・ウェーバーだったと思う)、それがヒットしたので日本でもセロやHIRO SAKAIさんが始めたもの。


 <やりたい放題なんでもあり>にしたのはたぶんHIRO SAKAIさんのほうが最初。
 それを前回のフジTVの特番でセロが<やりたい放題>度をパワー・アップした。
 今回の『天空の魔術師』の放映はHIRO SAKAIさんのセロに対する返答のようなものだろう。



 見ていてとても楽しかった。
 でも、きっとアマチュアのマジック愛好家の一部はなんだかんだと批判するのだろう。
 「スタジオのゲストの前で行ったマジックならまだいいが、駐車場での車のドアの貫通はやりすぎだ。あれはマジックじゃない!」
 「ストリートのマジックであそこに立っていたのは協力者じゃないのか?」
 などなど。


 どんなマジックでもタネとシカケがある。
 このシカケは人前で演じるのはよくてこのシカケは演じてはいけないなんてどこで区別するのだろう。
 (ただ、出来の悪いシカケなのでとても人前では演じられない、または、シカケの扱いが難しくとても人前で演じるだけの技量を持ち合わせていない、という場合はある)


 ステージ・マジックではマジシャンのそばに助手がいる。
 ストリートマジックで助手がいてはいけないのだろうか。
 (ただしサクラの使い方は気をつけなければならない。例えば、予言のマジックで、「好きなカードの名前を言って下さい」と言わせる観客がサクラであらかじめどのカードの名前を言うか決めておく、そのようなサクラの使い方をするマジックはマジックとは呼べない。サクラはどの範囲まで許せるのかいろいろ議論があるのでそれはまた別の機会に)



 マジックは、不思議を、ライブで1人以上の観客の前で演じることができるのであればどのようなタネ・シカケでもかまわないのである。


 テレビでのマジックならなおさらである。