伊藤典夫編『SFベスト201』

 伊藤典夫編『SFベスト201』(新書刊 2005年6月10日発行 定価¥1,600+税)を買った。

 SFの古典から現代までの名作・傑作201冊を紹介するガイドブックだとばかり読み始めればそうではなかった。
 紹介されているのはほとんどが1980年代から1990年代の作品。
 題は『現代SFベスト201』としたほうが内容に合っている。

 元々は1978年に出た『世界のSF文学・総解説』と現在とのあいだを埋めようとする企画だったこと、伊藤典夫が「はじめに」の中で書いている「SFというのは古くなると腐るものが出てくる」からであるらしい。

 クラシックSFもそう読んでいるわけではないのだが、サイバーパンクの幕開けを告げたウィリアム・ギブスンニューロマンサー』(1984年作品)を読んで「わかんないよー」とそれ以降はSFはミステリ寄りのものしか読まなくなった身にはかっこうのガイドブックかもしれない。

SFベスト201 (ハンドブック・シリーズ)

SFベスト201 (ハンドブック・シリーズ)